いわきFCの監督交代で注目、Jリーグを変えた途中就任監督5人の再建力
J2リーグでは2026/27シーズン開幕から約1か月で監督交代が起きた。J2で17位のいわきFCは9月9日、田村雄三監督からの辞任申し出を受け、双方合意で9月7日付の契約解除を発表し、SDの田坂和昭氏を後任に据えた。2016年から強化・スカウト本部長、監督、SD、GMとしてクラブを支えた田村氏の退任は、チームとサポーターに動揺を与えた。
監督交代は「解任ブースト」とも呼ばれるが、ミュンスター大学のアンドレアス・ホイヤー教授は、過去50季のブンデスリーガ約150件を調べ、効果なしとの結果を示した。NPBでは2~3年契約と「休養」が一般的で、リーグワンも長期政権が基本であり、Bリーグも2026/27季から昇降格を廃止する。対して昇降格、とりわけJ3最下位のJFL降格がクラブ存廃に関わるJリーグでは、交代の圧力が大きい。
G大阪は2018年7月23日、レヴィー・クルピ監督を解任し、J3のU-23監督だった宮本恒靖氏を招へいした。17節時点16位、5戦未勝利から国際Aマッチウィーク後にクラブ記録タイの9連勝を含む反攻で残留し、就任後の勝ち点33は前体制の倍以上だった。宮本氏は2019年7位、2020年2位・天皇杯準優勝へ導いたが、2021年は10節で1勝5敗4分けとなり松波正信氏に交代し、現在はJFA会長を務める。
大宮では2014年8月、退任した大熊清監督の後を継ぎコーチから渋谷洋樹氏が昇格し、16位でJ2降格した後も続投した。2015年にクラブ初タイトルのJ2優勝と1年での復帰を達成し、2016年にはクラブ最高のJ1・5位へ導いた。渋谷氏は熊本(2018~2019年)、磐田(2022年)を経て、現在は甲府を率いる。
広島は2006年6月、小野剛監督の辞任を受け、セルビアとオーストリアの二重国籍を持つミハイロ・ペトロヴィッチ氏を初来日で招聘した。残留争いから10位でJ1に残し、3-4-3を軸に攻撃的な方向性を築いたが、2007年の16位・初J2降格後も続投して1年で復帰した。広島でのスタイルは森保一監督、さらにカタール大会と北中米大会の日本代表にもつながり、札幌監督(2018~2024年)退任後約1年の空白を経て、現在は4クラブ目の名古屋を指揮する。
浦和の堀孝史氏は2011年10月、解任前日の要請から2日後の初陣で横浜FMを2-1で破り、梅崎司を右で起用した4-3-3で福岡戦も2-1と勝利して15位残留を果たした。2017年7月にもペトロヴィッチ氏の後任となり、リーグ7位ながらアル・ヒラルを破って10年ぶりのACL優勝を成し遂げ、現在は三菱重工浦和レッズレディース監督を務める。柏のネルシーニョ氏も2009年7月20日から5か月契約で就任後に16位降格を経験したが、2010年J2優勝、2011年J1優勝を達成し、2019年の復帰時にも1年でJ1へ戻した。
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